神様神様
ちょっと前の事だけど、戸隠に新そばを食べに行ったのさ。
戸隠そばってゆーと、真っ黒で香りの強い麺に、しっかり味のソバツユちぅイメージだったのだけど、今回食べたのは「荒引き」とかゆー、半透明のもので随分上品なものでしたわ。久しぶりの天麩羅が身に沁みます・・・ぢーんっ。
で、古式ゆかしい観光の法則にしたがって、神社仏閣巡り。戸隠神社をえっほえっほと登り、善光寺で暗闇をさまようたのでございます。
戸隠神社は、子供の時に家族旅行で行って、例によってボコボコにされた苦い経験があり・・・。リベンジだから、5本指靴下におろしたて(間違い)のウォーキングシューズで万全!小雨が降っていたせーなのか、お客さんはぽつりぽつり。なにか出てきそうな静寂に杉の巨木に囲まれた参道は、非常にホーリーで、道の先が煙って見えないなんて、演出も完璧な様子。鎮守の森っつーのか、雑木林ってゆーのかは微妙なれど、ここで吸うフィトンチットも神聖な演出に欠かせないのだ・・・。
意気揚々と歩き始めたって、半分過ぎれば、ぜぃぜぃのひぃひぃ・・・。
やっとこたどり着いたお社は、ちょっとプラスチックで、道程に意義があることを知らしめる。
そうそう戸隠神社は複数のお社の集合体でして、あめのうずめ(引きこもりのアマテラスを引っ張り出す為にストリップをしたダンサー)を祀る神社もありまして、中社は踊ることを思いついた神様のお社、トレッキングを強要する奥社では たちからのお(ちょろっと覗き見たアマテラスを引っ張り出した強力)を祀っているのでした。日本神話のなかでも、一番盛り上がるサイドストーリーだと思う。
すれ違うハイヒールのお嬢さんたちの健闘をセツに祈りながらてくてくと下る。
ちらちら舞う雪に押されて、市内に下りれば晴天でありまする。何度も通り過ぎながら一度も参った事の無い善光寺へ行ってみよう。初善光寺参りですわ。
善光寺って、宗派が関係ないオールウェルカムのお寺さんなんだそーで、金箔張りの仏像はくちびるむっちりのボリューミーかつゴージャスなお姿。うふ。飛天の像もなんだか色気たっぷりで・・・。その足元には、かの有名な「お戒壇」がごぢゃります。
500円払って、お戒壇巡りです。こんなインスタレーション流行ったよな~と罰当たりな邪念だらけのおいら。
暗闇の中に錠前があって、それを触ると御仏とのご縁が繋がるんだとかなんだとか・・・。
前も後ろもぎゅうぎゅうの闇はけっこうな喧騒でして「見つかった?」とか「ここ曲がるの?」とか、内観とは程遠い状況が広がります。つるつるの壁を触りながら、錠前を探すのだ・・・
手に触れた鉄は多くの人の体温で人肌程度に生ぬるい・・・。
戸隠とうって変わった賑わいを示す参道。みそ、巨峰、抹茶はソフトクリームのフレーバー、そば饅頭の蒸篭から湯気が立ち、東京タワーの置物だって見つけられそうな勢い。
この二つの神様、宗教が違うのだから当然だけど、コンセプトが全く違うわけねー。
私は神道ってのにどーもむにゅむにゅしてしまう。善光寺が取り立ててフレンドリーかといえば違うけど、世界を丸呑みしている八百万の神様は特に自己主張するって訳じゃないんだけど、存在を飲み込んでまったりしているよーなところがあってさぁ(意味不明)仏教は趣向を凝らしてカミを伝えようってしているだけで愛らしいっつーかなんつーか・・・。
七味とキノコとオニグルミとヒメグルミをGETして退散。
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