精神科にいくならば晴れた頃に行くと良い

　よく一人できたと言われる。なぜ？

　と思えば半数以上が護衛付き。護衛なんて要らないわ。このアト薬局で買い物をするんだから。

　綺麗な精神科。精神科は方々にあるが、近くて、お手軽な所。町のクリニック。統合失調以下受付（その病院が特にそういっている訳ではない）のよーな。

　問診票。家族病歴、離婚歴やら、職歴等を聴いてくる問診票は精神科ならでは、と、ひっそりもりあがる。

　靴を蹴りだして、長身の男性の腕を引く女性。私は男性をやっとこ初診に連れ出した妻がハイになっているのかと思えば、違う。彼女が患者だ。
　防音加工の壁を通過して彼女の猛烈なトークが新築のクリニックに響く。
　
　双極性かな？と昔の事を思い出す。

　診察室。黒い顔の医者。名前を３度言われた。確かに難しい漢字だ。

　問診票の余白に病歴は書いた。案外とゆっくりと話を聞いてくれる。問われて答える。でも気になるのは、胸ポケットから続くインクのシミ。。。前の精神科医の白衣のボタンがイッコずれていた事を思い出す。ニコニコと笑う。笑うのが商売なのだろうか？と思う程。

　昔飲んでいた薬の事はおおむね忘れている。だから回答は的確ではない。メンヘル系にあるまじき、情報不足である。
　こううつ剤の量をきかれたから、こんなのにこんなので、三回飲んでました。というと、入院はしなかったんですか？最大量ですね？と言う。
　精神科に入院というドラマチックな状況を当時は受け入れるガッツが無くて、断りました。

　と言う。また笑う。

　当時の状態を聴かれる。落ち込みは酷かったですか？いや。おちこみじゃなくて、一番酷かったときは．．．．４週間位・・・動けませんでした。
　純粋に動けなかったんだから嘘は無い。
　食べ物の味を聴かれて、消しゴムを食べるようにはなっていませんと言う。消しゴムに見えるときが有るけれど。

　客観的事実として体重は減っている。だが、食欲はある。というより酒を飲んでいる。（おやぁ？）

　何か気になる事有りますか？

　再発だけは嫌なんです。。これ以上人生棒に振りたく有りません。

　だいじょうぶですよ。眠れるようになりますよ。睡眠のコントロールが出来たら楽になりますよ。

だって主訴だもの。そりゃ楽になるよね？それについては。

　分かりやすい薬の処方箋を貰って出る。
　
　薬局で、さっきの女性がハイテンションで中年の女性薬剤師さんの腕をつかんで携帯の写真を見せている。読み上げられる薬の種類は６種類。

　飲んだ事有りますか？
あ。あります。
　じゃ。だいじょうぶですね？
だいじょぶです。
　と受け答える気もゆらゆらのピンクのセータに引っ張られて、そぞろ。

　在庫にも含まれる物と、含まれない物を貰って帰宅。

　
　

　左耳が聞こえないんだな。いや、聞こえる事も有るんだけど。聞こえ方が妙な雰囲気で、ジョンガラ三味線が一番良く聞こえる音域なんだな。感覚器だから、コミュニケーションに直結して、ちょと困る。

　でも、そんなに、驚かないんだ。